高校時代の友達同士で新しい事業にチャレンジ。豊富な子育て経験も活かし、岐阜市でお弁当屋さんを出店したい。〜淺野 智美さん・松田  薫さん〜

淺野 智美
松田 薫
建築事務所 経営(一級建築士)
ボディセラピスト・スマイルトレーナー
淺野さん(写真 左)
岐阜県山県市生まれ、岐阜市在住。一級建築士。建築事務所で勤務したのち、結婚を機に独立する。地元・岐阜での仕事を中心に実績を積み20年以上のキャリアがある。子育てと両立しつつ現在は二人の高校生の母でもある。

松田さん(写真 右)
生まれも育ちも岐阜県岐阜市。20~30代は専業主婦として3人の子育てに集中する。建築関係の仕事を8年務めた後、リラクゼーションの道に進む。2018年に『ほっこり癒』を自宅で開業。表情筋トレーナーの資格も取得し、企業でのセミナー講師業も手がける。

ライフステージが変化しても友人関係が今まで続いている奇跡一級建築士とボディセラピスト、そして“お母さん”という経歴

淺野:
高校でデザインの勉強をして建築デザイン事務所で結婚まで働いていました。一級建築士の資格を取得し、岐阜に戻ってきた時に独立。地元の友達から仕事を受けたことを機に仕事が広がり個人住宅、店舗改装の設計などを手掛けています。

松田:
3人の出産の後、ずっと子育てに専念しました。一番下の子が小学校高学年になった頃に仕事に復帰し名古屋の建築事務所で働き始めました。その後リラクゼーションの道に転職。友人のサロンを手伝っていましたが独立して2018年に自宅で開業。印象行動学の第一人者、重太みゆき先生監修によるスマイルトレーニング®を取得し、スマイルトレーナーとして講師の仕事もしています。

私たちは高校時代に知り合ってずっと続いている友達同士。お互いに、子どもたちも成長し、もうすぐ手が離れていく時期です。共通している要素も、そうでない要素も含めてバランスよく今日まで続いて一緒に起業する運びとなりました。

高校生を持つお母さんが安心して我が子に食べさせたいと思うお弁当屋さん異業種分野に挑戦することになった理由とは?

松田:
お弁当とお惣菜を販売するお店を開く予定です。売る品目はとてもシンプルで手作りのお弁当とお惣菜を数種類、コンセプトは「毎日食べても飽きないお弁当」です。

そもそも二人の経歴から全く畑違いの分野での創業。何故?と疑問に思いますよね。それには長い年月があるのです(笑)。

ふたりで一緒に“何か”やりたいよね、という想いは時折話していて具体的にはその“何か”が見つかりませんでした。私が建築事務所で働いていた時に、仕事で家具屋さんの展示会にふたりで一緒に行ったことがあったのです。その時に「お店を出すものいいかも」と、突如思いつきました。

淺野:
私の子供が高校生になり、お弁当のことですごく悩むことがあり。。。素材のこととか栄養のこととか、その他もいろいろ……。お昼もそうですが、高校生は夕方から夜も部活動や塾で忙しい、お母さんも忙しい、だから外食やコンビニ弁当になりがちになる。そこをサポートできることがあるのではないか?むしろ力になりたい!と思うようになり「お弁当販売」の案を出しました。

松田:
正直、私は二人で何かできるなら手段は何でもよかったのですが、話し合い、いろんなアイデアが出るうちに淺野の夢を応援したいと思うようになりました。自分自身、もう一歩深く考えてみると、彼女は「お弁当」で子育てお母さんへのサポート、私は「引きこもりの子が活動する場」で社会や地域のサポートができたらと思うようになりました。引きこもりは今や社会問題のひとつですが、自分の子どもがお世話になった時期があり、その経験を活かして今度は私が社会への恩返しができるのかもしれないと。もちろん最初はお弁当屋さんから始めますが、ゆくゆくは引きこもりの子が集える居場所作りがこのお店でできたらと構想しています。

お互い、ずっと違う場所で仕事をしてきたのですが、事業の具体的な落としどころが決まってやる気に満ちています。

ゆっくりだけど着々と課題をクリアしながら春のオープンを目指しているテストマーケティングで感覚をつかみ、ハード面はこれから詰めていく

松田:
それぞれが仕事をしつつ、企業の準備をする作業はとにかく時間を作り出すことが大変です。それに子どももまだ完全に巣立った状態ではありません。最初の構想から年単位の時間が過ぎていますが……逆に勢いだけでなく、芯はブレずに丁寧に考えることができるのが強みだと気が付きました。もし気持ちの方向が違っていたらこの話は消えていたでしょう。お互いの違いを認め合える良き相棒です。仕事内容もきっちり役割分担されています。短い時間の打ち合わせでも効率よく進めることができています。

淺野:
お弁当屋の店舗にはちょっとしたカフェのようなイートインスペースも設けたいです。店舗設計や内装は私が担当で、2階には淺野の設計事務所が入れるような店舗を探しています。場所は人口のリサーチをしながらターゲットは絞りました。あとは本契約という流れですが物件探しは続けています。

松田:
食品衛生責任者の資格を取得したり、補助金申請や融資の申請など事務的なことは私が進めています。販売については関市のマルシェに参加して値段や手応えをライブで感じました。いろいろなきっかけでテンポ良く話が進み起業という流れになったのでこれからも何とかなりそうな気がしてなりません。ありがたいことに周りの人に恵まれています。

淺野:
従来の仕事もそのまま継続する方向で、お店のオープンは夕方からと想定しています。学校帰りの学生さんに立ち寄って欲しい。シンプルに美味しい、化学調味料を使わないお弁当やお惣菜を提供する予定です。価格は迷いのないワンコインの500円、メニューは数種類。サイドメニューも少々用意したいです。

足りない部分をお互いに埋め合わせしながら、楽しく創業!さらに足りない部分の支援がいただけたら嬉しい

淺野:
お話したとおり、新しい分野の進出なので全くノウハウがありません。もちろん勉強もしていますが、どんなことでも情報があれば教えていただきたいです。調理機材を揃えることも必須なのですがまだです。処分するような業者さんがあればお譲りいただけると嬉しいです。調達ルートも未開拓なのでアドバイスがあればさらに嬉しいです。

あと最大の問題は仕入れ先です。手に入ったお野菜によってメニューを作っていきたい。私たちは調理人ではないので、家庭のお母さんが作る、美味しくて毎日食べても飽きない味を目指しています。メニューについては私が試作を重ねていますが、ネットワークがまだないので仕入れ先を紹介いただけると助かります。接客は松田が明るく対応します(笑)。

松田:
私たちは子どもを育てた経験もあるのでお母さんの立場でも、子育て中の親さんや多感な時期の子供さんたちにも役立つと思います。みんなが集える場所になれたらよいですね。販売の現場では私は話術もあるので安心ですが、集客のマーケティングが不十分です。将来的には企業さんに配達するなどコンスタントに売上の確保ができる戦略として考えています。宣伝も含めて支援いただけるとありがたいです。

岐阜市細畑あたりで出店を考えています。もしふたりのお母さんが販売している明るいお弁当屋さんを見つけたら気軽に寄ってください!幸せな気分になるお弁当をぜひ食べていただければと思います。

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